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いたずらきつねのキャンバスプリントです。
大阪の堺市に残された不思議な話を綴った沙界怪談実記の中の物語をイラストにしています。

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『北蛇谷飯縄法術(北蛇谷の飯縄の法術)』(天羽訳)

宝暦の中頃(1757年頃)のこと。大坂の天満より、北蛇谷(堺市市之町東付近)のとある商家に、
病などを祈?して治すという法術師が来たことがある。
この法術師がその商家に泊まりし間、夜になるとどういうわけかその付近にてさまざまなる怪しき事があったという。
いわく。ただなにとはなく小さく震動せし家があるかと思えば、またある家では、
一晩中土蔵の錠前がガチャガチャと鳴動したらしい。
その時は、その土蔵に近寄れば音は止み、離れるとまた音がしたという。
ひとつひとつは小さな不思議ながら、そんな日が幾日も続いていたが、件の法術師が北蛇谷の商家から出立した日をさかいに、怪しきことはぴたりとやんだらしい。
さてこそよくよくと考へて見れば、これはまさしくその法術師が諸病を祈?せしおりに使いたる飯縄法の狐の仕業ではなかったかと、町の人々は噂しあったという。
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正方形200㎜キャンバスプリント